Tokyo to Brisbane QF62
旅の始まり、それは飛行機です。
と、まるで航空会社の何かのようですが、確かにそう思います。
ブリスベンに来る日、ボーディングの直前に成田空港で撮影した写真です。
その日の気持ちをよく表している記念の一枚。
少し緊張しながら、わくわくした気持ちと、家族や友人、同僚たちと離れて暮らす寂しさと、
いろんな気持ちを抱えながらゲートに向かったのをクリアに覚えています。
さて、この写真の向こうにうっすらと写る飛行機が、カンタス航空62便です。
カンガルーが尾翼で跳ねている姿が印象的な「空飛ぶカンガルー」です。
この数年、国際便はいつも日本の会社を利用していました。
そのせいもあって、外資系航空会社に乗るのにやや緊張してしまいます。
ところが、初めてブリスベンに来た際カンタス航空を利用して知ったのですが、同社のオーストラリアと日本を結ぶ便には、日本語が上手なフライトアテンダントが乗務しているのです。
(もちろん便により日本人のスタッフが乗務されていることもありました)
どうやってこんな流暢な日本語を身につけたのでしょうか。
英語のアクセントが残らぬようトレーニングしている、日本語らしい日本語です。
このカンタス航空のみならず、あちこちの外資系航空会社を利用する人に聞いてみたら、これは同社の特徴的なこと、と言っていました。
これがホスピタリティというものかしら?とその時ふと思いました。
観光立国のオーストラリアでは、この後、しばしばこの言葉を思わせる場面に出くわすことになります。
何と言っても、この会社のSafety Video がびっくりです。
安全のためのビデオなのに、ものすごく面白くて印象的なのです。
日本の会社の場合、当然ながらとても真面目です。それが日本の良さだと思います。
私も(真面目なので)おまじないのように、搭乗時に毎回ビデオをチェックしてしまいます。
こんな時は、こうやってこうやってこうやって...ふむふむ。
ビデオを見ながら、少し肩に力が入ってしまいます。
一方で、このカンタス航空のビデオは、オーストラリア人の特性をおもしろおかしく表現しながら、でも、正しく非常に備えてとるべき行動をガイドしているのです。
同社のWebに動画があったので、添付しておきます。何度見ても飽きません。
さて、このカンタス航空、何と今年2020年で創業100周年だそうです。
この大変な時に記念すべき年が重なってしまい、とても残念なことです。
調べてみるとカンタス航空は、このクィーンズランド州のウィントン、そして移設先であるやはり同州のロングリーチが創業の地だとか!何となく、勝手に親近感で嬉しくなりました。
さらにWebを読んでいくと、QANTASは、Queensland and Northern Territory Aerial Service Limitedの頭文字から来ていると書いてあります。
はて?なぜノーザンテリトリー州(NT)なのでしょうか。
そこには、NTにあるダーウィン空港を空の玄関口として海外に飛び立つという、設立当初の理念が織り込まれているそうです。
やはり、航空会社は夢がありますね!
同社の沿革を読んでいると、過去2回の対戦中の間にも民間空路を維持しているとあります。
他に同じような会社があったかは確認していませんが、あったとしてもすごいことですよね。
また、日本軍によりダメージを受けた歴史についても記述も見えました。
外から日本を知るってこういうことなんだ、と感慨深い心持ちで読みました。
日本から7000キロ離れたこの場所で、認識をあらためることがたくさんありそうです。
ところで、ブリスベン空港の搭乗ロビーに赤いピアノが置いてあるそうです。
誰でも自由に弾けるそうな。
以前、NHKがそのピアノをテーマに、ドキュメンタリーを制作、放映していたそうで、
私は、その話しを何人かの人から聞きました。
空港のピアノ、いろいろなストーリーがありそうですね。
次回、空港を利用した際にはちゃんと見てみようと思います。
*5月1日現在、他の多くの便と同様に、ブリスベンー日本の直行便は運休となっています。
空港が近いこともあって、この街では、一日中、至るところで頭上高く飛行機が見えます。
どこかへ向かう、旋回しながらどんどん高度を上げていく機体、
ブリスベン空港に帰ってくる、緩やかに地面に近づいていく機体、
空を見上げても、その姿が最近ではほとんど確認することができず、寂しく感じています。
一日も早く、日常が戻ってきますように。
5月1日 ブリスベンに来た日を思い出しながら